派遣労働者の同一労働同一賃金(7) 労使協定方式の賃金の決定方法【基本給・賞与】

同一労働同一賃金

これまで見てきたとおり、労使協定方式の賃金は、一般賃金と同等以上であること等が必要です。「一般賃金」には、全ての賃金項目が含まれますが、毎年6~7月に職業安定局長が発出する通達(以下「局長通達」といいます。)では賃金を3つ(【基本給・賞与等】、【通勤手当】、【退職金】)に区分するとともに、これに対応する一般賃金を、
・一般基本給・賞与等
・一般通勤手当
・一般退職金
に区分し、比較すべき基準として示しています。

まず、【基本給・賞与等】の決定方法から見ていきましょう。

基本給・賞与等の決定方法

通常、基本給・賞与等は、職種別、能力・経験別、地域別に異なると考えられます。そこで、局長通達が示す一般基本給・賞与等の基準においては、 次の(ア)×(イ)×(ウ)によって、一般基本給・賞与等の額とすることとされています。
(ア)職種別の基準値(一般労働者の職種別の勤続0年目の基本給・賞与等)
(イ)能力・経験調整指数
(ウ)地域指数

では、(ア)、(イ)、(ウ)を順に見ていきましょう。

(ア)職種別の基準値(一般労働者の職種別の勤続0年目の基本給・賞与等)
局長通達では、賃金構造基本統計調査または職業安定業務統計に基づいて、職種別の基準値(0
年)の数値が示されています。
各職種の分け方については、「賃金構造基本統計調査」については当該調査の「役職及び職種
」で、「職業安定業務統計」については「厚生労働省職業分類」によって分類されています。職種
名は数が多く、名称が似ているものもありますが、具体的な職種の選択に当たっては「中核的業
務」に着目して判断していくことが必要です。

(イ)能力・経験調整指数
能力・経験調整指数は、賃金構造基本調査の勤続年数別のデータをもとに、基準値(0年)を100
として、1年、2年、3年、5年、10 年、20年の各勤続年数別に指数が示されています。
この場合の年数は、実際の勤続年数ではなく、「勤続○年相当の職務」という意味です。

(ウ)地域指数
賃金は地域の物価等により高低差が出てくることが避けられません。そこで、これに対応するた
め、職業安定業務統計のデータをもとに、全国計を100として、「都道府県別」及び「職業安定所
管轄地域別」に指数が示されています。前者が47地域であるのに対し、後者はその10倍程度の地
点数があり、より詳細なデータとなっています。
なお、地域指数を乗じて得た額が就業場所の都道府県別の最低賃金を下回る場合には、基準値0年
の額として、最低賃金額を記載し、その数値に能力・経験指数を乗じた額を使用します。都道府県
によっては特定最低賃金が定められている場合がありますが、地域指数を乗じて得た額が特定最低
賃金の額を下回る場合には、基準値0年の額として、特定最低賃金額を記載し、その数値に能力・
経験指数を乗じた額を使用します。

* * *

さっと通信

当ブログを閲覧いただきありがとうございます。

「さっと」こと、佐藤珠己は、新宿区で
社労士・行政書士事務所を運営しています。

お困りのことがあれば、相談を承っています。
(初回相談無料)

お問い合わせは、今すぐお気軽に。
連絡先は  https://www.sat-sr-visa.com/index.html