雇用調整助成金の支給実績に注目

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7月までの支給状況が公表に

厚生労働省は、雇調金のホームページを更新し、7月31日時点の支給実績を公表しましたが、ちょっとびっくりしました。
支給申請の累計が約66万件、支給決定額の累計が約55万件、支給決定額の累計が約5,800億円ということですが、正直これだけではピンときません。
そこで、週単位の表示の羅列を、わかりやすくするため月単位に括り直して見ることにしました。件数(次の①欄)と金額(次の②欄)は次のとおりとなります。
 〔5月(=5/2~6/5)〕
  ① 59,820件、②322億円
 〔6月(=6/6~7/3)〕
  ① 172,711件、②1,485億円
 〔7月(=7/4~7/31)〕
  ① 315,931件、②4,041億円
着実に増えていますことはわかりました。しかし、これが多いのか・少ないのか判然としません。そこで、さらに次のように考えてみるとこれらこれらが2つの点で大変なものであることがわかってきました。

大規模かつ迅速であること

1点目は、今回の新型コロナ期は支給実績の規模とスピードにおいて大変なものであることです。
比較のためリーマン・ショック期(平成20年9月発生)の数字を見てみることにします。当時は、厚労省から支給決定状況が記者発表されていました。それによりますと、雇調金がたくさん支給されたのは、ざっくり言うと平成21年度(発生から7か月目から18か月目に当たります。)です。正確にはピークは平成21年度の8月(11か月目)から12月(15か月目)の時期ですが、ここでは21年度で見ていきます。
まず、平成21年度の月平均を算出してみました。平成21年度の月平均は支給決定件数で66,168事業所、支給決定額で544億円です。
次に、これを今回の新型コロナ期と比較すると、新型コロナ期は日本での最初の患者発見からまだ6か月しか経っていない7月末時点で、すでに件数、金額ともリーマンの時を大きく凌駕しています。
今回の新型コロナ期では、小売、サービスに一気に影響が現れ、これらの業界は小規模の事業所が多かったことから、件数が多くなっています。
また、これに加えて、6月12日には休業手当を受けられなかった個人向けの休業支援金制度も創設され、7月10日から申請ができるようになりました。こちらまだ申請が始まったばかりですが、7月31日時点で約32,000件の申請があり、5,239件に支給決定が行われています。

現行の特例期限では窮屈であること

2点目に、支給見込みを考えると、今後はさらに大変と考えられることです。
一般に企業が持つべき現預金は「月商の3か月分」が目安ともいわれ、実際、非常事態宣言が始まったころの経営者インタビューでも3か月くらいは大丈夫という声も多く聞かれました。しかし今後は第1波で多くの売上げを失い、手元の資金を減らした状態で8月以降を迎える企業も多くなってくることでしょう。いまからが雇調金のサポートが必要になってくる時期だと言えます。
国は雇調金の特例期間を9月30日までとしているところですが、それでは足りないと考えられます。さらなる延長が望まれるところです。

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